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2012年5月1日 東日本大震災 災害保健医療支援室より感謝状をいただきました。 |
(株)ティーエーネットワーキング
代表取締役 谷保茂樹 様
拝啓 寒中お見舞い申し上げます。
あの日も冷たい雪が舞った昨年の3月11日から気がつけば早や1年になろうとしています。東日本大震災津波災害に際しましては、災害保健医療支援室の活動に貴重なご支援を賜り、真にありがとうございました。
災害保健医療支援室は、予期しなかった大規模災害の中で、宮城県の災害対応を援け、被災者のいのちと健康をまもるために奮闘する医療者、保健師、市町職員の方々と支援チームの活動に迅速な後方支援を提供するために、宮城県災害保健医療アドバイザーと保健医療支援スタッフが宮城県庁16階の会議室を場として手探りで活動を始めました。幸運にも、同じ思いの多数の専門家やボランティアのご協力を得、多くの団体、企業、個人の方々から迅速なご援助をいただき、さまざまな課題に対処できましたことは文字通り不幸中の幸いでした。あらかじめ計画されたものではなかったため、やるべきことの一部しかできなかったとの忸怩たる思いは残りますが、皆様方の貴重な支援が被災者に届くよう精いっぱい努めました。人手不足と混乱の中で礼を失することも多々あったと存じますが、その節はなにとぞご容赦ください。遅ればせながら、同封の感謝状をもちまして深甚の謝意を申し上げます。真にありがとうございました。
皆様のご援助と支援室の活動を記録にまとめてご報告すべきところですが、今は、今回の教訓を1日も早く次の災害への備えに活かすことが重要と考え、県庁での任を終えた後も引き続きあるべき備えの提言とその実現のために微力を注いでおります。今回の災害の一番の訓練は「備えのないことはできない」ということでした。今回の支援室が果たした役割も、あらかじめ計画され、事前に周知し、可能な支援を早くから登録・集約できていれば、より円滑に、より多くの緊急ニーズに対応できたものと思われます。また、今回の災害では、備えがない中、さまざまな場で多くの方々が創意工夫を発揮して困難な局面を克服してきました。これらの経験で得られた知恵や教訓を埋もらせることなく、広く共有し、具体的な形で備えに繋げることが大切と思いますことから、災害保健医療支援室のホームページに提言共有の場を設けました。ぜひとも皆様のご経験とご提案をご寄稿いただきますよう、なにとぞよろしくお願い申し上げます。また、支援室の活動につきましても記録がまとまりましたところから順にホームページでご報告いたしますので、ご参照いただきますようお願い申し上げます。
重ねて厚くお礼申し上げますとともに、末筆ながら皆様のご健康と益々のご活躍を心よりお祈り申し上げます。
敬具
東日本大震災 災害保健医療支援室
代表 上原 鳴夫
(東北大学大学院医学系研究科国際保健学分野教授)
事務局長 佐藤 健
(東北大学大学院工学研究科附属災害制御研究センター准教授)
リンク:東日本大震災 災害保健医療支援室